KidsDo 座談会【前編】

学習、スポーツ、情操教育などこれからの幼児教育に大切なもの(大切にしたいこと)についてを、ママさん同士の意見交換や、日頃の悩み相談などを教育現場に携わる専門分野の方を交えて気軽に話しあう座談会を開催しました。

参加者プロフィール
アドバイスくれたのは
 
 
 
 

 Q.子どものイヤイヤ期に子どもとどう向き合っている?

 

  • Uさん: 4歳半の今、遅れた反抗期みたいなのがきてる。上の子だったら初めての子育てでイライラしていたと思うのだけど、余裕ができたのか「靴履かない」と言ったら裸足で走り回らせたりとか、砂遊びもそこまで神経質にならなくなって大量にポケットから砂がでてきたり(笑)

     

  • Iさん: うちは上の子が3歳でイヤイヤ期が始まったときに下の子の出産が重なって大変な時期があって。その状況を冷静に考えてみるとやっぱり下の子の方に目がいってしまって寂しい思いをさせていたんだなぁと。下の子が寝た時には上の子と遊ぶ時間を確保したり、注意を向けることで徐々にイヤイヤが減っていった気がする。

     

  • 長谷川先生: イヤイヤは最初の自己主張なので言ってあたりまえで、イヤイヤが何なのかを知ることが大事ですね。靴を履かないのもそもそも靴が嫌なんじゃくて、「長靴を履いて水遊びがしたかった」という気持ちが隠されている場合も。うまく表現できないもどかしさからでる行動でもあるので、ちょっと子どもに歩み寄って話をしたり共感してみてはどうでしょうか。あとはお母さん自身もお母さん歴3~5年と捉えたら、うまくいかないことがあたりまえ、と気持ちにゆとりも生まれそうです。

     

  • 橋口先生: 例えば靴を履かないといった場合に靴下や裸足で歩いたことで、結果、足の裏がどんなふうになったのか確認して一緒に考える機会にするのもいいかもしれませんね。。

     

 
 
 

 Q.子どもがならいごとをやめたいと言うけど、やめぐせがつく?
   判断基準ってあるの?

 

  • 橋口先生: 実はお教室でもよくご相談されるのがそこです。背景に親のエゴでならいごとをさせている場合もあるので、基本的に子どもを第一にまずは子どもたちの話を聞くようにしています。言葉としてちゃんと発言できる力はまだないですが、なぜやめたいのか、といった本心は持っているはずです。Nさんのお子さんはなぜ英語をやめたいと言っているのですか?

     

  • Nさん: もともと年少の時に体験に行って自分がしたいと言って始めたんですけど、年中さんになってから年長さんと一緒のクラスになって、さらにレベルの高い年長さんとも一緒にしだしてからやめたい気持ちが強くなったかな?でもハッキリした理由を言わないので謎のままです。

     

  • 橋口先生: ということはもっと強く何か思っていることがあるのかもしれませんね。「なんではじめたんだっけ?」と観点をずらして質問して、言葉を沢山引き出してみては?子どもが自分で選択してどうしてもやめたいのだったら、一度やめるのはありかなと思います。脳の話をよくするのですが、無理強いをしても何の吸収もしていない状態になります。「やめるんだったらやめてもいいけれど、次ならいごとをする時はがんばって続けようね。」といったお約束ごとを結ぶことも大切です。

     

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    座談会風景1

     

  • Kさん: 娘はバレエのレオタードが嫌みたい。先生からもレオタードが嫌いで慣れるのに3ヶ月かかったお子さんの例や、一緒に習っている年長さんのお母さんから、一年かかったよ、という話を聞いて、今見切るのはどうなのかな?せっかく自分でやりたいってはじめたのに、ここでやめていいものか悩むところで・・・。

     

  • 橋口先生: 一年かかった方はどうやって続けてこれたんですか?

     

  • Kさん: バレエの発表会があってからすごく変化したと聞いて、そこまで頑張らせてあげてから、やるやらないを自分で選択させた方が本人のためになるのかなと。

     

  • 橋口先生: お教室によって決まり事があるとは思うのですが、慣れるまでTシャツと短パンでやってみるとか、レオタードに、娘さんにとって特別なものを作って付けてあげるといった方法でモチベーションをあげてしばらく様子を見てみるのもいいですね。

     

 
 
 

 Q.小学校に上がるまでにできておいた方が良いこと

 

▶︎まずは読み書きよりも大切なことがあった!

 

  • 西川先生: ひらがなが書ける、足し算ができる、に越したことはありませんが、それよりも大切なこととして小学校になった途端45分の授業になるわけです。そこでしっかり座って人の話が聞けるとか、自分の思いを伝えられるとか、などが日頃からご家庭でできる取り組みだと思います。

     

  • 長谷川先生: じゃどうやってすればちゃんと座ってられるの?ということですが、多分ですけど親御さんとちゃんと目を見て話す時間があるか、そういう機会を作っているかでどうかで違ってくると思います。

     

  • 橋口先生: 私も全く同じ意見です。先生のお話が聞けて、お友達との集団行動ができて、といった基本的な生活態度が大切だと思っています。はじめとおわりの挨拶は徹底する、自分の物は自分で持つ、レッスンの中で先生とお話をする時はこちらを見るように促します。読み書きや数字の興味は必ず出てくるので、その興味づけをしてあげるのが大人の役目かな。

     

  • 長谷川先生: ひらがなは全然マスターしていなかったけれど、トーマスがすごく好きでカタカナは全部わかるっていう子どもさんもいました。読み書きの心配があるのであれば、興味のあるところから入るのも一つの手ですね。

     

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    座談会風景2

     

  • Kさん: うちは学習教室でちょうど「読み」と「書き」をやっているところ。あとは数字をちょこっと。

     

  • Nさん: うちの子は本が大好きで。本を読み進めるなかで漢字まで自然に読めるようになってきた。

     

  • 一同: えー!?すごい!

     

  • Nさん: 最初のうちは、漢字のある本にふりがなを振ってあげていたんだけど、何度も同じ本を読むので次に同じ漢字が出てきたときには覚えていたり。ちびまる子ちゃんの漫画とか、あと辞典も大好きで(笑)

     

  • 長谷川先生: それは言葉を吸収するから、よくお話しもするのではないですか?

     

  • Nさん: はい。起きている間はずっと喋っている感じです(笑)ニュースも好きで最近難しいことを言うようになってきたかも。意識して本を与えてきたことはなくて、小さい頃の読み聞かせぐらい。本が好きなのは性格もあるのかな?

     

  • Uさん: うちは上の子は早かったけれど、下の子は全然興味がないみたい。3月生まれというのもあって周囲と一年差があるのも関係しているのかも。ひらがなもお友達の名前から覚えていってる感じかなー。あと筆圧の問題なのか書くときにミミズみたいな文字になるのも気になっています。

     

  • 長谷川先生: 筆圧はとても大事です。例えば「あ」という文字がきれいに書けなくても、しっかりと力を 入れた字を書いて、太ければ◎濃ければ◎です。

     

  • Nさん: 最近の子は筆圧がないと聞きます。硬質でも自分たちが子どもの頃はBとかだったのに、6Bからスタートだったりする。

     

  • 西川先生: 握力が弱まってきているのは統計的にもデータが出ていますね。鉄棒などをつかむ力とか身近な生活の例では水道の蛇口を締めたり、トイレを流す動きなどもセンサーやレバーに置きかわっているのも言われています。学校生活での水道の締め忘れ、流し忘れなどは生活習慣の問題ですが実際にあることです。

     

  • 一同: なるほどー!確かに!

     

  • Iさん: クレヨンとかを使うのはどうですか?

     

  • 長谷川先生: 筆圧、という点においては、力をいれることで色が出る色鉛筆や鉛筆がいいですね。塗り絵もオススメです。色を塗る際の、丸く動かす動きを繰り返すことでしっかり書けるようになっていきます。

     

  • 西川先生: 筆圧に関しては、握り方なども含めて最初にしっかり取り組んでおいた方がいいです。学年が上がって中学校・高校となっていったときに(パフォーマンスが)下がっていきます。神村学園でも、中学校や高校の先生がたの話を聞くと、ちゃんと握れる子とそうでない子では、書く量やスピードで後々差が出ると言われています。もとを辿るとやはり最初が肝心で、握り方などは念をいれてされるのがいいのかなと思います。

     

  • 一同: そうなんだ〜!意外と「読み」「書き」ってお勉強面だけかなと思っていたんだですけど、そういった体の機能の影響も受けるんですね。

     

  • 西川先生: そうなんです。全部関係してきます。そういう意味では子どもの仕事は遊びと言われたりしますが、遊びを通して集中力や忍耐力が培われたり、得るもの学ぶものが多いと思います。

     

 
 

▶︎▶︎本を読んでいる子には叶わない。その理由とは?

 

  • 西川先生: 先ほど本の話題がありましたけれども。最終的には、本を読んでいる子には叶わないです。

     

  • 一同: ええっーーー!?

     

  • 西川先生: 小学校の段階で圧倒的な差がつくのは「どれだけ読んでいるか」ですね。先日、当校の4年生を対象に4月からこの半年でどれぐらい本を読んでいるか調べたところ、一番多い子で160冊くらいでした。ほぼ一日に一冊ペースなんですが、多いからいいという訳ではなくて、読むスピード力がついていることが大切です。読解は国語だけではなくどの教科にも通じる力です。小さな頃から本を読むことは、時代が変わっても変わらない力になります。これから時代の変化とともに新たに求められている力も多々出てきますが、その根底の部分は意外と変わらないのだと思います。

     

  • Kさん: それは自分で本を読んでいる子ってことですか?読み聞かせでもいいんですか?

     

  • 西川先生: 読み聞かせからでいいと思います。そこから興味につながるかもしれません。

     

  • Nさん: うちの子は1歳ぐらいのときに毎日私が読んでいた本を覚えて丸暗記して読んでました、その頃。もともと本が好きだったからそんな感じだったんだと思うけど、やっぱり本も好き嫌いがあるのかな。

     

  • 西川先生: もちろん好き嫌いはあると思います。嫌いなのかな?と思える場合でも、たとえば普段から図書館に連れていく機会があるかどうかで興味が大きく変わるかもしれません。そこで興味を示さなかったらまた別のもの、というふうにしていく。やはり機会がないと子どもはきっかけが作れないと思います。

     

  • 長谷川先生: 「家族で本を読む」という時間があるといいですね。子どもに本を読みなさいと言うけれど、お父さんお母さんはちっとも読まない、だと・・・(笑)

     

  • 一同: (笑)

     

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    座談会風景3

     

  • Uさん: 一年生の子どものテストを見てたら、今の問題って最後までちゃんと読まないと解けないようなひねった問題が増えてきているような気がします。

     

  • 西川先生: ひねってあるというよりは、問題傾向が変わってきているのは事実だと思います。算数でも読解力が求められます。文章問題を読んだときにイメージが持てないと解けなかったり。イメージ力を鍛えるには、例えば小さうちだったら、本の読みきかせのあとで、「どんな話だった?」と質問してみてもいいかもしれません。読んだり聞いたりしたことをイメージ化できるようになると、年齢が上がったときに今度はイメージしたことを「書く」「メモをとる」という作業に変化していきます。

     

  • Uさん: 大事なところだけかいつまんで解答できていた自分たちの頃とは変わってきているんですね。算数といえども国語力が大事というか・・・。

     

  • 長谷川先生: 本当にその通りです。むしろそっちが先ですね。

     

  • 一同: これからどんどん本を読もう(笑)

     

 
 

 
 

神村学園小等部
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いかがでしたか?まだまだ話題は続きます!
後編では以下の内容をお届けします。公開は12月上旬予定です。
どうぞお楽しみに。

 
 
後編目次
  • Q.自分の行動に自信をつけさせるためには?

  • Q.学校での先生との関わり方を教えて。

  • Q.英会話を外国人講師と日本人講師に教わるメリットデメリット

  • Q.2020年教育改革で推奨されるアクティブラーニングとは?

  • Q.プログラミング学習って必要なの?

 
 
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