「子どもを褒めて育てる。」当たり前すぎる言葉ですね。それなのに、なんとなく自分に自信がなく、自己肯定感がもてない子どもたちがいるような気がします。大学生でも、明朗で行動も間違いなし。でも自分の考えより、無意識に「こっちの方がいいよね」と認めてもらえそうなことを優先させる、また「これでいいですか」と言葉にして確認してから行動する人が多いような気がします。今の子どもたちは、家でも、学校でも褒められ、「すごいね」「よく頑張ったね」と言われているはずです。子どもを褒めることで自信を持たせ、自己肯定感を育んでいるはずなのにどうして、自分の決定に自信がなくて、人からのOKが必要なのでしょう。ちょっと「褒める」を振り返ってみましょう。まず、無意識に結果の善し悪しや人との比較で褒めていないでしょうか。例えば縄跳びがたくさん跳べた子どもは、自分で何かをやり遂げた喜びがあります。それを、「30回跳べてすごいね」あるいは、「クラスで一番たくさん跳べたね」と比較で褒められると、子どもは人より優れているから自分が認められたと思ってしまいます。また、「何でも好きなように描いてごらん」と言いながら「上手ね。でもお花は何色だったかな」と一言付け加えることで、大人がこっちの方がいいよという無言のメッセージを発したことにならないでしょうか。それぞれ、大人としては当たり前の反応ですが、行動の基準が人の評価ではなく本当の意味で「自分はこれでいい」と自己肯定感を持てるにはどうしたらいいでしょう。
Point1
比較して評価するのを
やめてみましょう
子どもの「できた」をそのまま受け止めましょう。「縄跳びが跳べたよ」は10回より20回が褒めるべきことではなく、「自分から取り組んだあなたが素敵」を伝えたい。隣の子は50まで数えられるのに、我が子は5まで、と比較すると優劣で捉えてしまう。たくさん数えられなくても、「5人家族だからお皿を5枚並べる」ことができる優しい子どもを受け止めましょう。
Point2
喜びに共感しましょう
 
それでは、子どもの出来た、をどう受け止めましょうか。評価するより、子どもの喜びに共感すればいいと思います。「上手にできたね」より「嬉しそうね。お母さんも嬉しいな」「お手伝いをしてくれてお父さんは、助かったよ。気持ちがいいな。」自分を主語にして、子どもと一緒に喜びを共有している大人の気持ちを表現してみましょう。